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悲しすぎる…なにもしていないのに疑われる

疑われた悲しい

なにも悪いことはしていないのに疑われる。

これほど悲しいことってありませんよね。

通常なら言い返したり、自分がやっていない証拠を突き付けたりと、やれることはなんでもやって身の潔白を証明するところですが、これが場面緘黙児となると…。

場面緘黙症とは

家では普通に話せるのに、学校や職場といった特定の場所、場面になると話せなくなる不安障害の一つ。一か月以上話すことができない状況が続いた場合、場面緘黙症が疑われる。

第六話は場面緘黙児のソラくんが疑いの眼差しを向けられるという、ちょっと重いお話です。

◎前回のお話はこちら↓↓

友だちがいなくて寂しいけれど勇気がでない 

◎第一話はこちら↓↓

話せない!ソラくんのせかい話せない!ソラくんのせかい

ショック!疑われても言い返せない

話せないソラくんのせか
疑われたショック
場面緘黙児ソラくんのせかい

おならを疑われた小学生のころの話

前回の記事で書いたのですが、小学四年生のころにアメリカから一学年上の転校生がやってきました。

私にとってはなにもかもが憧れ。

けれど、場面緘黙で話すことができないうえに学年も違うしで、接点はほとんどありませんでした。

みんなに囲まれてちょっと困惑気味に微笑んでいる転校生を、遠いところから眺めているだけ(笑)。

しかしそんな折、私が所属していたバスケットボール部に転校生が加入することになり…。

憧れの転校生に嫌われた?!

確か他校との練習試合とかそういう感じだったと思います。

その日、転校生の近くには私と私のクラスのリーダー格の女子グループがいました。

練習の順番を体育館の片隅で待っているとき、どこからともなくかぐわしいおなら臭が!

その瞬間。

間髪入れずリーダー格のAちゃんが私の方をジロジロと見て、転校生に耳打ちし始めました。

取り巻きのBちゃんもその会話に混ざって「うわぁ…」という、汚物を見るような眼差し。

ティナ
ティナ

いやいやいや…。

ちょっと待って。違うって。誤解だって!!

転校生の方を見ると、困ったようなやや軽蔑したような表情を浮かべていました。

実質、この瞬間が転校生が私という存在を認識したときだと思います。

まさか、存在を認めてもらった瞬間にあんな表情を向けられるなんて思ってもみませんよね…涙

AちゃんとBちゃんに対する「嫌だな」という感情はもちろんあったのですが、こちらは普段から嫌がらせや意地悪のたぐいがあったので、慣れっこになっていました。

だからこそ、転校生のあの表情がショックでショックで、大人になった今でも不意に思い出したり夢に見るという見事なトラウマエピソードです。

ティナ
ティナ

今はみんな素敵なお母さんになってるんだろうな♡

「私じゃない」が言えない現実

おならをしたのは私ではない!

これは揺るぎない事実です(笑)。

おそらく私への素早い嫌疑のかけかたからして、Aちゃんのおならだったんじゃないかと思いますが、これも確実ではないので何とも言えません。

こういう状況に陥ったとき、自分の潔白を晴らすすべがないというのが場面緘黙児のつらいところです。

私の場合はおならでしたが、ソラくんのように泥棒の疑いをかけられたりすると、もう心の傷どころの話じゃなくなりますよね。

誰にも助けを求めることができず、一人で深く悩んでいる緘黙児がもしかしたらいるかもしれないと思うと、いたたまれない気持ちになります。